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石川寛/大館市立城南小学校

01ishikawa01実施日時・参加者
平成27年9月1日 6年生/75名
内容
プロジェクターで投影したスクリーンで、講師が制作したテレビCMや映画を説明しながら鑑賞します。また、映像制作前の生の絵コンテを見せたり、タイトル文字などを見せながら、撮影前や撮影と並行して制作するコンテンツの重要性を講師が説明します。映像制作のポイントや、日々見ているテレビや映画の映像や背景を見直すことができるきっかけとなるような体験を通じて、ふるさとCM制作をより魅力的に制作できることを目指します。


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芸術家派遣事業の第1回目は、大館市に縁のある石川寛監督をお招きし、大館市立城南小学校を訪問しました。今回授業を受けるのは、ふるさとCMの制作に取り組む6年生75名です。授業の冒頭に石川監督が制作したCMを、いくつか見せてもらいました。「資生堂マシェリ」や「トンボ鉛筆」など、女の子の日常のある一場面を切り取ったCMが印象的でした。「CMは何のために作るの?」という生徒たちへの問いかけから、講話が始まりました。石川監督は「こころをうごかす」ためにつくるのだとお話しました。またCMという言葉には「アイディア」や「伝えたいという思いのある、メッセージ」が込められていることを説明しました。
ではメッセージをどのように伝えるのか?監督はその方法として、「音の構成」をもとにCMを種類分けしました。音の構成を成す要素として、「CMソング」や「ナレーション」、「モノローグ」、「メッセージ」などがあり、それらが単体で使われるだけでなく、「CMソング+一言メッセージ」など複数の要素を組み合わせたものもあります。監督はそれぞれの特徴や効果を説明し、生徒たちにアドバイスをしました。CM制作には、①企画②演出コンテ③撮影準備④撮影⑤編集(仕上げ)という流れがあることを説明し、それぞれの作業のポイントを聞かせてもらいました。②の説明の際、監督はご自身が手書きで作った演出コンテを生徒たちに見せました。まるでコマ漫画のように、いくつかの場面がスケッチされ、その隣にコンテを作ることで、ほかの制作メンバーとイメージを共有し、企画をより魅力的にしていきます。そして⑤で音楽をどのように使うのかについて、監督から様々なアイディアを聞きました。音楽がない代わりに「音」を主役にし(例:人が発するため息)たり、著作権のない曲を皆で演奏する、またはオリジナル曲を作るのはどうか?など、ふるさとCMの音楽編集で重要なポイントを教えてもらいました。
01ishikawa03講話のあとに生徒たちから監督へ、いくつか質問がありました。中でも印象的だったのは、「監督が撮影時に心がけることは何ですか?」という質問とその答えです。監督は「自分が『見る側』になる」ことと、「自分の考え・思いを必ず通す」ことと答えました。そして生徒達にもそれを思い返して欲しいと話しました。生徒からは「『心を動かす』ためにつくるという言葉が印象的だった」という感想とともに「人を惹きつけるようなものを作りたい」とふるさとCMの制作に対する意欲を語りました。それを受けた石川監督は、自分が小学校の時に発表会の劇などに参加し、卒業文集には『映画監督になりたい』と書いたことを話しました。また、つくるときの楽しさとともに、いいものが出来たときに楽しいだけではない「何か」を感じてほしい、と生徒たちにエールを送りました。


講師略歴
1963年秋田県生まれ。「資生堂マシェリ」「SHISEIDOパーフェクトリキッド」「アステラスのくすり/移植の少女」篇など、多数のCMを制作。監督作の映画「好きだ、」(2006年)で2005年のニュー・モントリオール国際映画祭で最優秀監督賞を受賞。ほか映画作品に「tokyo.sora」(2002年)や「ペタルダンス」(2013年)がある。2013年の「ゼロダテ美術展」の「映画フェス」に参加し「ペタルダンス」が上映された。