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藤原佳恵/大館市立西館小学校

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実施日時・参加者
平成27年9月2日 141名/全校児童
内容
普段授業で使用している水彩絵の具を使って、講師がプロならではの水彩技法を披露し、児童も体験しながら絵の具のおもしろさを学びます。141名と大規模な絵画教室のため、講師の手元をスクリーンに投影して技法を鑑賞し、実際に児童も体験してみるというデモンストレーション型の絵画教室です。ウォッシュやにじみ、吹き散らしなど3~4種類の技法を体験する。した技法を使って児童それぞれが講師の用意した簡易なモチーフを描き、その小片作品を繋ぎあわせて大きなモビールに仕立てます。

 

 


芸術家派遣事業の第2回目は、大館市出身の藤原佳恵さんをお招きし、自身の出身校である大館市立西館小学校を訪問しました。今回授業を受けるのは、西館小学校の全校児童141名です。生徒たちは普段使っている図画用の筆やパレットなどを用意して、会場となる体育館に集まりました。最初のレクチャーでは、現在に至るまでの藤原さんの経験や、思い出を話していただきました。舞台のスクリーンに映された藤原さんの絵を見ながら、「科学者になりたい」と思った4歳のとき、芸術家に関心を抱き始めた高校時代、本格的に絵画を学んだ大学生時代の話など、生徒たちは興味深く聞いていました。最後に藤原さんは、夢を実現するために行動を起こすことと、自分たちが「きれいだな」「正しいな」「好きだな」と思うことを大切にしてほしいというメッセージを述べました。レクチャー後、生徒の代表は「色々な経験や自分の夢を大切にしていきたい」と感想を語り、藤原さんのエールに応えました。

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授業では、実際に水彩絵の具を使った様々な技法を学びました。この日用意された絵の具は赤・青・黄の三原色と白の4色のみです。複数の色を混ぜて別の色を作るところからスタートしました。その後、画用紙に「ウオッシュ」「にじみ」「塩」「スパッタリング」「吹き付け」を練習しました。そして本番。学校内に飾るための「葉っぱ」を作りました。まずはベースとなる正方形の色紙を、先に練習で学んだ技法を使って仕上げます。自分が好きな色、作りたい色、偶然に出来た綺麗な色…生徒たちは思い思いに色紙を作っていきます。出来上がった後は「自分が思う葉っぱの形」に切りました。完成した141枚の葉っぱを繋ぎ合わせて、高さ約3mの大きなモビールを作りました。

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設置したランチルームに流れ込むやわらかい風によって、色とりどりの葉っぱはゆっくりと揺れます。生徒は自分の作ったものを探し、他の生徒のものを見ながら「綺麗だね」と話していました。藤原さんはコンセプトについて、「全校生徒の作品が一つのモビール(バランスを保ちキラキラ揺れる作品)になることで、学校そのものを表現したかった」と語ります。この日は母校の自慢と思っているランチルームに、水彩の技法で描かれた自身の作品も飾られました。ランチルームに差す陽光によって、白い紙に重ねられた色彩も更に鮮やかに感じられます。141名の生徒全員による大作は、学習発表会でお披露目する予定です。

(写真:赤木遥)


講師略歴
1987年秋田県生まれ。2010年女子美術大学芸術学部絵画学科洋画専攻 卒業。2012年の東京造形大学大学院修了後、東京藝術大学壁画第一研究室で学ぶ。現在は筑波大学付属聴覚特別支援学校美術専科で非常勤講師を務める。主な発表歴に2012年の個展「たとえばプランクトン」(ZACTOKYO/秋葉原)や2014年の「大館・北秋田芸術祭」、2015年の個展「ultraviolet」(Arts Cube奥入瀬/青森県十和田市)など。