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石山拓真/大館市立有浦小学校

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日時・参加者
平成27年9月9日 88名/4年生
内容
地元出身の講師によるアートや地域活性化の活動を紹介します。地域文化にまつわるものを選定・編集・デザインし、10月の学芸会で発表する1人1作品を制作するワークショップを実施します。

 

 

 


芸術家派遣事業の第4回目は、大館市出身の石山拓真さんをお招きし、大館市立有浦小学校を訪問しました。授業を受けたのは、同校4学年88名の生徒です。
授業は石山さんが自己紹介を交え、これまでに自身が関わってきた活動やデザインしたものについて説明しました。体育館の大きなスクリーンにハチ公号、バラまつりのポスターなど大館にゆかりがあるデザインが映し出されると、「見たことがある!」と元気よく答える生徒の姿も見られました。アートやデザインの力でふるさとを元気にしたい、その魅力を伝えたいと石山さんは話します。また自身が立ち上げに関わったゼロダテについても、ゼロダテアートセンターをはじめハチ公小径、オナリ座、そして昨年の芸術祭などの活動を紹介していきました。
その後話題は東京オリンピックのロゴに及びます。生徒たちの多くがテレビのニュースなどについて、その存在や問題を知っていました。石山さんは同作について、「デザインを盗んでいるのではない」と自身の意見を述べました。同作は1964年の東京オリンピックのロゴデザインをオマージュした(尊敬してヒントを得た)ものであるから、と2つのデザインを比較しながら生徒たちに自分の考えの理由を説明していきます。それと同時に今回の問題でいじめの要因にもなり兼ねない固定観念や集団心理、そして事実の歪曲に警鐘を鳴らします。デザインは「似ている」「似ていない」の問題だけではなく、デザイナーが皆に分かりやすく説明することの大切さを強調しました。

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生徒たちが4年生ということで、10歳(20歳の半分)を祝う「1/2成人式」をテーマにロゴ制作に取り組みました。将来の自分へのメッセージや周りの人への感謝、宣言などいくつかのヒントや、「コンセプト(考え方)をメモし、自分で説明できるようにする」などのポイントが石山さんから与えられます。生徒たちは時を連想する季節や階段、時計などのモチーフ、将来なりたい職業、好きなもの−−思い思いにロゴの絵柄を描いていきます。石山さんは完成作からいくつかを取り上げ、それぞれの面白い点やデザインとして良い点を講評しました。
授業最後には「絵を描くのが苦手だったけど、今日の授業で絵を描くのが好きになった」という感想も聞かれました。普段図画工作の時間で絵を描く機会はありますが、本格的な「デザイン」を体験するのが初めてだった生徒も多かったのでないでしょうか。実際にテーマに沿って描くことでデザインの意義や醍醐味を知り、自分の考えや思いを投影する体験をする、生徒たちにとって貴重な時間になったように思います。

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(写真:阿部治)


講師略歴
1976年秋田県大館市生まれ。2000年北海道道都大学在学中に「SEVEN DOGS」設立。2007年に大館出身の中村政人(美術家)と普津澤画乃新(漫画家)と共に、「ゼロダテアートプロジェクト」を開始。アートと地域資源活用の観点から制作活動及びプロジェクトをおこなう。2015年までアートNPOゼロダテのプロジェクトリーダーを務める。