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村山修二郎/北秋田市立前田小学校

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日時・参加者
平成27年9月10日 23名/3,4年生
内容
生の植物をキャンバスに擦りつけて描く「緑画」に挑戦します。授業では校庭の草木のほか柿渋を画材に使い、草木の色素が次第に紅葉していく様子の鑑賞も楽しみます。完成した作品は秋田杉で作られた額と一体化させ、絵画オブジェクトとして完成させる予定です。

 


第5回目の芸術家派遣事業は北秋田市内のオープンガーデン「森のテラス」にて授業をおこないました。この日の講師は美術家として制作活動をしている村山修二郎さんです。大館にも数回来訪して制作、展示をした経験があり、昨年度は前田小学校の3年生(現4年生)を対象に授業をおこないました。
森のテラスに到着した生徒たちはダリア畑を抜け、ウッドデッキにて村山さんから「緑画(りょくが)」の説明を受けます。緑画は村山さんが編み出した絵画手法です。身近にある草花など生の自然物を、直接手で紙や壁に擦りつけて描いていきます。画面に施された彩色は時間が経つと、徐々に色が変わり見る度に異なった印象を与えます。
今回授業を受ける3,4年生は森のテラスから採取されたダリアをはじめ、ガーデン内にある草花を利用して「緑画」に挑戦します。

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村山さんは生徒たちに「地元北秋田の自然」というテーマを与えました。今目の前に見える草木や花、山、そしてそこに住む人や動物…様々なイメージが涌く大きなテーマです。生徒たちは描きたいものを考えながら、自分が使いたい色とりどりのダリアを選んでいきます。「何を描こう?」と話しながら、生徒は次第に手を動かし始めました。今自分のいるところから見える山やこの地域に住む熊、お祭りの花火、この日同行した秋田犬の「のの」など、数分もすると生徒たちは自分が決めたモチーフを決め、草花の葉を画用紙にしっかりと擦りつけていきます。最初生徒たちは目に見えている花の色と、実際に画用紙に載せた色が微妙に異なっていることに驚いている様子でした。村山さんは笑顔で生徒たちを見守り、「好きに描いていいよ」と声をかけ、一生懸命に描く姿を笑顔で見守ります。数分もすると次第に勘をつかんできた様子で、数十分もすると画用紙に豊かな色彩が広がる緑画が続々と完成していきます。2枚目の作品制作に取りかかる生徒も出てきました。1枚目とは違うモチーフに挑戦したり、他の生徒の作品と比べて感想を話したり、めいめいが生き生きと緑画を楽しんでいる様子でした。

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緑画が完成した後、秋田杉で作られた額も自分たちで仕上げていきます。村山さんが用意した柿渋を筆にのせ、額に色や模様をつけていきます。柿渋の液体は塗る前は濃い赤紫色でしたが、塗る回数や筆触を変えていくことで一つ一つの額が異なる色合いを帯びてきました。秋田杉の木肌の効果もあり、やわらかい風合いを持つ23個の額が完成しました。
制作された緑画はこの額におさめられ、校内に展示される予定です。展示されている間も、時間が経つにつれ色合いは変化します。自分の描いた緑画を次に見たとき、生徒たちはどのような印象を持つのでしょうか?


講師略歴
1969年東京都生まれ。2011年東京芸術大学大学院美術研究科絵画科壁画博士前期課程修了。現在は京都造形芸術大学こども芸術学科専任講師。2008年に自身が発案した「緑画」を使って制作するとともに、各地でプロジェクトを展開する。主な展示、プロジェクトに「TRANS ARTS TOKYO 2013」(東京都千代田区)、2014年の「大館・北秋田芸術祭」(秋田県)など。