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石山拓真/鹿角市立十和田中学校

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平成27年9月18日 20名/2年生
内容
文化祭で発表予定の十和田地区の観光マップを制作する生徒たちに向けたワークショップ形式の授業です。地域情報の価値をよく「知る」ことや、マップが地域や観光客に対してどのような効果をもたらすかを念頭に、「伝える」方法の可能性について体験的な理解を促します。
 


第8回目の芸術家派遣授業は鹿角市立十和田中学校にておこなわれました。この日に授業を受けた2年生20名は現在、学校のある十和田地区の観光マップを制作中です。地元の店舗や温泉、伝統芸能などの取材を進めています。
授業開始とともに自分たちが制作するマップのテーマや、イメージなどを生徒たちに発表してもらいました。派遣講師の石山拓真さんは質問を交えつつ、プレゼンテーションを聞きます。発表では「制作の上で困っていること」も話してもらいました。載せたい情報が多くて文字が収まりきらない、写真をどのように選べばいいのか、など様々な意見や疑問が出ます。
石山さんは自身が関わったゼロダテについて説明し、過去に制作した大館と鷹巣のまち歩きマップや、展示・イベントのポスターやパンフレット、リーフレットを紹介しました。自分たちが紹介したい場所やもの、ことを「知ってほしい」あるいは「来てほしい」によって、マップなどの内容は変わってくると話します。石山さんはデザイン、制作におけるポイントを生徒たちに教えました。ターゲット(対象)を設定し、オススメのものを決める(均等にリスト化しない)こと、「物語(ストーリー)性」を重視すること…など、実践的なアドバイスをしていきます。アドバイスの中でユニークだと感じたのは、「トマソン」的なもの(前衛美術家の赤瀬川原平による無用の長物を指す芸術概念)が街を面白くする、というものです。代表的なトマソン「純粋階段」が映し出されると、じっとスクリーンを見つめていました。

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では生徒たちが抱える悩みをどのように解決していくのか?石山さんは具体案を示していきます。キャッチコピーやちょっとした一文を入れることや、アイコンや色分けによって地図を簡潔に、なおかつ分かりやすくすることなど、すぐに実践できそうなことばかりです。アドバイスを受け、生徒たちは自分たちのマップのタイトルとキャッチコピーを考えました。「大湯 食ってけでマップ」「大湯で心安らぐほっとマップ」…方言や擬態語を使うことでリズム感が生まれ、タイトルの印象も変わります。
授業の最後に石山さんが生徒たちに伝えたアドバイスは、「自分の興味関心があるものを参考にする」ことと「実験的に発表(プレゼンテーション)する」こと、ものからイメージされる「色」を考えることの三点でした。生徒たちは制作途中のマップを手元に置き、真剣にメモを取っていました。石山さんが与えた多くのヒントやアドバイスは、マップにどのように反映されるのでしょうか?完成したマップは文化祭で発表されるほか、修学旅行の訪問先で配布される予定です。

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講師略歴
1976年秋田県大館市生まれ。2000年北海道道都大学在学中に「SEVEN DOGS」設立。2007年に大館出身の中村政人(美術家)と普津澤画乃新(漫画家)と共に、「ゼロダテアートプロジェクト」を開始。アートと地域資源活用の観点から制作活動及びプロジェクトをおこなう。2015年までアートNPOゼロダテのプロジェクトリーダーを務める。